教えて鉄人 「嫌う」という単語の違いはなんですか?
私:うん、面白い質問だね。hate は hatred「憎しみ」という名詞の動詞形だから、単純に「憎む」イコール「嫌う」という意味になる。それに対して、dislike は like「好む」を dis-「否」という接頭辞で打ち消しているので、「好きどころではない 全く嫌う」という意味になって、「嫌い」の度がやや強くなる。
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F君:へえ、「好き」を否定した方が、単に「嫌う」より「嫌い」の度が強いんですね。
私:そうなんだ。特に dis-「否」のような接頭辞は「全く~ない」という意味なので、元の動詞の意味の「反対」ではなく、「強めた反対の意味」になると覚えておくと良いね。例えば、a pen「一本のペン」を no「全く~がない」という語で否定すると、no pen「一本もペンがない」という意味になるだろう。単に「ペンがない」というより「一本たりともペンはない」という強い否定になる点で、no と dis-「否」は似ているよね。
F君:ところで、この間、detest って単語を見つけたんですけど、「嫌う」って意味ですよね。この単語は、hate や dislike とどう違うんですか?
他の塾生 I君:F は、よくそんな単語知っているなあ。どこで見つけたんだ??
私: 確かに、F君、すごいね。どこで見たのかは知らないけど、受験レベルの単語だよ。ただ、detest は hate や dislike と違って、「忌み嫌う」という強い意味を持つ。
F君:辞書にも「憎む」とか「嫌う」とは書いてあるんですけど、他の「嫌う」という意味の英単語との比較はされていないんですよね。
私:de- は接頭辞で、down「下へ」または「却下」の意味、test は君達も知っているように、「試験」の意味だよね。動詞としては、「試す」の意味だ。だから、detest は、「試した上で、却下する」という意味になる。単に感覚として「嫌い」と感じているだけでなく、「経験上試して、却下する」わけだから、「嫌い」の度が hate や dislike よりもさらに大きくなる。つまり、(白板に書いて)hate < dislike < detest のようになるわけだ。
F君:へえ、「嫌い」の違いは度合いの違いなんですね。
私:そうだけど、「嫌い」ばかり言ってないで、もっと前向きな「好き」を表す単語を今度は探してみたらどうかな?
F君:ハハハ、そうですね。
上のような素朴な疑問は、英語に対する興味を増し、自分なりの仮説を立てるきっかけになりますので、私は歓迎します。「たぶん~じゃないかな」と思ったら、辞書で引くのも良いし、友達と話合うのも良いでしょう。
最後には私(鉄人)に質問してくれれば良いのですが、F君も私に質問する前に自分なりの仮説を立てていたのではないかと思います。
13世紀の修道僧 Baconは、仮説を立て、それを証明するという手順を考案したことにより近代科学の父と呼ばれています。
この科学的な思考法を身につけると、学習は単に棒暗記ではなくなります。「考える」という過程を取り入れますので、楽しくなると思います。
もちろん、私はほぼ全ての質問に即答できますが、私も人間ですから「ウ~ン」と首をかしげることだってあります。鉄人は、英単語に限らず、英語の質問があれば、いつでも歓迎します。
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